日本の外交官は、捕鯨について、それぞれ各国にきめ細かく説明して理解を求めているんだろうか。
私は、日本捕鯨船に酪酸を投げ込んだ米環境保護団体シー・シェパードや「偽」のプラカード掲げ捕鯨船に接近したグリーンピースに、せっかくだから、彼らに日本の捕鯨について、膝を突き合わせて説明を試みてもいいのにと思ったものでしたが、彼らは、自国を味方につけて行動していますよね。ということは、彼らの国に対して説得活動を行わなくてはならないわけですが。
しかし、今日の毎日新聞を読んで、どうも、日本の捕鯨に関して、理解を求めて、諸外国に説明すらしていないのではないかという外務省外交官の姿が浮かんできました。
最近、ある会合でラテンアメリカの某国外交官と話す機会があった。
「日本とは経済交流も含め、どんどん関係を深めていきたいけれど、一つ難題がある」
何ですかと問いかけると、こういう答えだった。
「捕鯨問題。調査捕鯨を実施している日本の立場を支持してほしい、と日本側が言う。簡単に『はい』とは言えないよ」
それを聞いて思わず、鯨が日本人の食文化の一部だと力説する一幕になった。
自分が小学生のとき、給食には鯨肉のシチューが出たり、家庭では鯨のしょうが焼きがごちそうだった。油をとったあとの皮下脂肪も日本人は料理して食べる。そもそも、日本人が主に食べる鯨の種類は生息数が回復している。
外交官は「なるほど。そういう具体的な話は初めて聞いた」と言う。これにはこちらが驚いた。一体、日本の外交官は何を話したのか。
英BBCテレビはほぼ連日、南極海で日本の調査捕鯨船を追跡する国際環境団体「グリーンピース」の船に同乗した記者の中継報告を流している。まるで「犯罪者」の追跡リポートのような印象すら与える。日本人としては不快きわまりないが、これが海外の実情だ。
翻って某国外交官はさらにこう語った。「捕鯨問題で国際社会での日本の印象は、バッドボーイ(反逆児)。これはどうしようもない実態だ」
では、どうすれば状況を変えられるのか。「まず、日本の外交官がそれぞれ各国にきめ細かく説明することだ」
その通り。捕鯨論争の主戦場は海外にある。日本外務省の力量が問われているのだ。(欧州総局)
毎日新聞 2008年1月21日 東京朝刊
外交官のお粗末振りは、小泉純一郎と日本の病理の著者である藤原肇氏(フリーランス・ジャーナリスト)と天木直人氏(元レバノン特命全権大使)の対談小泉内閣の亡国政治と外務省のデタラメ外交 にも書かれています。2004年の小泉内閣時代のものですが、おそらく今も変わらずデタラメなままでしょう。
政治が外務官僚が無能で怠け者だから、外国に対して理解を求めての説明さえ出来ないとか、そもそも説明することも思いつかないとかで、鯨調査捕鯨に混乱をもたらしているということかもしれません。もちろん、妨害する行為は悪いことですが、そういう行為を受けること自体、日本の外交のお粗末さと無能さをあらわしていると言えるのかも知れません。
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