« 米兵裁判権大半を放棄 米側公文書 53年に日米政府が密約 | トップページ | 財務省は、介護も医療も歳出削減して、アフリカ援助。 »

結局、どの政策も国内冷遇、外国優遇なのですね。

 農水省は、東北農水局が作成した「米の作りすぎはもったいないポスター」(ここを含む前後エントリに書いています)に象徴されるように、国内の米作農家に対し、減反を迫りつつ、一方で、コメの輸入も行っているわけですが、

 この輸入米について、みーけさんからコメントをいただきました。

毎年77万トンの輸入米に300億円払っているようです。
現在在庫米は200万トンを超えたので保管費用は200億円です。

 77万トンは、米どころの新潟県や北海道の生産を上回る量なのだそうです。保管場所にも困っているらしいんですが。いったいなんだって、コメが余っているというのに毎年77万トン300億円ものコメを輸入する羽目になったのでしょうか。

1995年4月ウルグアイ・ラウンドで義務付けられたとして、ミニマム・アクセス米の輸入が開始されました。

ミニマム・アクセス米とは、

ミニマム・アクセスとは、最低輸入機会ともいわれ、高関税による事実上の輸入禁止を撤廃する事が目的で作られた。過去において輸入実 績が国内消費の3%以下の品目に関しては、低関税での輸入が決められた数量まで一次関税(低い関税)で輸入を、その枠を超えたら二次関税(高い関税)の適 用を行う制度である。よく間違われるが輸入量が義務づけられている訳ではない事に注意が必要である。

1986年から1995年にかけて行われた通商交渉(ウルグアイ・ラウンド) において、農産物への適用が義務づけられた。将来的には国内消費量の4~8%とあげることが義務付けられている。 日本はウルグアイ・ラウンドにおいてコメの例外なき関税化を延期する代償としてコメにおいては他品目よりも厳しい輸入枠を受け入れた。日本政府はこのこと を輸入義務量として説明し、逆にコメの減反政策や輸入自由化を推進する根拠として用いたが、実際には義務ではないので、政策根拠として不適切との指摘が出され問題になった[1]

 農水省の「ミニマム・アクセス米」での説明をみると、「日本は、国際社会の一員として、ウルグアイ・ラウンド農業合意のルールを着実に守らなければなりません。」と、確かに書かれています。農水省では、義務として米輸入に踏み切ったのですが、

ミニマム・アクセス米は決して義務付けられたわけではないのです。

上記のウィキペディア本文中にも出ていますが、付帯リンクである「MA(ミニマム・アクセス)米の輸入義務」は大ウソ に詳しく書かれていますので、あとは、これを読んでいただければ、政府の早とちりか意図的にか、ミニマム・アクセス米を義務とし輸入開始、クソまじめに提案された量以上に輸入、その後、米輸入量を減らすためとして関税化しようとした経過が良くわかると思います。

 「MA(ミニマム・アクセス)米の輸入義務」は大ウソにアクセスして直接お読みになることをお勧めしますが、全文貼り付けたいと思います。

政府側、しどろもどろ
共産党中林議員が質問追及に再三答弁不能

衆院農水委

 「ミニマムアクセス米は一〇〇%輸入義務がある」と、国会と国民をあざむいて農民に減反を押しつけ、いままた関税化(輸入自由化)強行の口実にしてきた 政府自民党。そのごまかしは三月九日、衆院農林水産委員会での中林よし子議員(共産党)の追及によって完膚なきまでに突き崩されました。この中林質問は野 党ばかりか与党や農業団体にも大きな反響を呼び、四月一日からの関税化実施をめざしている政府・自民党を窮地に追い込んでいます。この日の中林議員の質疑 のハイライトを紙上再現すると――。

米韓両国は全輸入してない

 

中林議員 (あらかじめ委員全員に配布した資料を手にとって)アメリカはアイスクリームを、アクセス数量三百二十八万四千トンに対して二十二万トンしか輸入していないが…。
 堤食糧庁長官 (自信満々で登場)それは民間貿易だからで、それぞれの国内の需給事情や、需要がなければ輸入されない。
 中林議員  では、日本と同じ国家貿易で米がミニマム・アクセスになっている韓国ではどうなっているか。これはアメリカ農務省の資料のコピーです(大臣と委員長にだけ 資料=表=を見せる)。この資料では、韓国は全量輸入していない。国家貿易であるのにミニマム・アクセス機会イコール輸入量にはなっていない。それで他国 から提訴されているか。これは重大だ。
 (食糧庁長官が不意打ちを食らったように大臣のコピーに飛びついて、あわてて相談)
 堤長官 いま、資料を見たばかりなのでわからない。私の持っている資料では韓国もちゃんと輸入している。
 中林議員 では、このアメリカの資料が間違っていると言うのか。
 堤長官 そうは言わないが、調べて報告する。

 

コメのミニマム・アクセス量と実輸入量
(精米ベース、単位万トン)
  95年 96年 97年 98年
日本 ミニマム・アクセス量 37.9 45.5 53.1 60.1
実輸入量 40.9 46.6 54.4 63.2
韓国 ミニマム・アクセス量 5 6 7 8
実輸入量 1.3 11 3 6

 

痛いところ突かれて大あわて

 

中林議員 政府は一〇〇%輸入が義務だとずっと言ってきたが、それはWTO協定のどこに書かれているか。
(政府委員席一同顔が引きつって蜂の巣をつついたようなパニック状態で、審議は一時中断。外務省の若い官僚三人がぶ厚いWTO協定のページを必死にめくる が…。どこをさがしても条文は見当たらない。答弁を求められた外務省経済局長も答弁どころか、議場に背を向けてその三人と必死に話しこむ。その周りに人垣 ができる。農水大臣は席にそりかえって外務官僚を指差して何かを罵っている。官僚たちのこのあわてぶりを見て、野党の議員もニヤニヤしてこの状況を楽しん でいる)
 堤長官 (外務省が答弁できないのでかわりに立って)WTO協定上の根拠ではなく、政府統一見解で対応している。

委員長も「きちんと答えなさい」

 

中林議員 要するにそれは、協定の規定ではなく日本政府の勝手な解釈だ。関税 化に踏み切らなければミニマム・アクセス米の輸入を抑えられないという根拠も崩れるではないか。韓国のように日本の立場をはっきりさせれば、関税化に踏み 切らないでもミニマム・アクセス米はいくらでも削減できるではないか。大臣どうか。
 中川農水大臣 (のらりくらりと政府統一見解をくりかえして答えず、そそくさと席に戻る)
 穂積委員長 ちょっと待って。外務省、きちんと答弁してください。
 外務省大島経済局長 WTO農業協定の附属書のなかに最小限度のアクセス機会が必要だと書いてある。それを踏まえて輸入するべきとの先ほどの政府統一見解ができた。(しどろもどろなくせに早口で聞き取りづらい)

日本政府の勝手な解釈は明白

 

中林議員 それは日本政府が勝手に決めただけだ。協定上は輸入の機会を与えればい いだけではないか。このうえ関税化でミニマム・アクセスを抑えることができるから国益だなどと言うのは、二重三重に農民をだますことだ。関税化の撤回を強 く要求する(と質問を締めくくり、席を立とうとする…)。
 委員長 ちょっと待って。ミニマム・アクセスの輸入が義務か義務でないか外務省経済局長、もう一回答弁を。(質問の終わった中林議員をわざわざ呼び止めて、政府に再答弁させる。委員長もことの重大性に気づいたのだろう。画期的だ)
 大島経済局長 さきほど申し上げた点をもう一回…(とまったく同じことを繰り返す)
 中林議員 ミニマム・アクセスは輸入の機会を与えただけで、日本政府が勝手に解釈して(全量輸入の)政府統一見解を出したにすぎないことが明らかになった。
 (傍聴席 拍手が禁止されているにもかかわらず、はからずも「よし!」というかけ声や、拍手が起きる。
 答弁席 椅子に崩れる者あり、議場を走り去る者あり)(関連記事2面)

各方面に大きな反響
民主党「関税化反対」決める

 アメリカ農務省の資料をもとに韓国の例を挙げ、政府の勝手な解釈を追及した中林議員の質問や藤田議員らの活躍は、各方面に波紋を広げています。
 「日本農業新聞」(三月十二日付)は「MA米は本当に一〇〇%義務か。協定の解釈めぐり議論」という見出しで報道。「この議論は米の輸入量を減らせる可 能性を秘めているだけに関係者の関心も高く、全国的な広がりを見せている。与党・自民党農林幹部の中にも、MAの削減を模索する意見もあり、農水省は議論 の広がりを食い止めるのに躍起だ」と、その反響の大きさを伝えています。
 これまで関税化法への態度をはっきりさせていなかった野党第一党の民主党は、十一日の政調審議会で(1)高関税を維持できる保証がない(2)決定が拙速 で、国民的議論をしなかった――などの理由をあげ、正式反対を決定しました。これは全国からの農民の要請や世論、共産党議員の国会論議の反映もあり、今後 の審議に大きな影響を与えるのは必至です。

 

(新聞「農民」1999.3.22付)
 

2004.2.26(木) 予算委員会(日本共産党 高橋ちづ子氏質問)では、亀井善行農水相は「一般論としてミニマムアクセスの機会の提供にとどまることもありうる」と答え、指摘の正しさを認めました。しかし、いまだに、農水省のミニマムアクセス米の説明には、「日本は、国際社会の一員として、ウルグアイ・ラウンド農業合意のルールを着実に守らなければなりません。」と書いていますね。

◆次に、高橋ちづ子氏の質問から農政がわかるところ一部抜粋

 続けて言いますけれども、アクセス数量については一〇〇%守りながら、一方では国内助成についてはどうか、そう考えた場合、助成合計額、AMSの 六年間で二〇%削減という約束がありますよね。日本がWTOに通報した九八年度のAMSは七千六百五十五億円となっております。この基準期間に対する約束 水準でいくと、二〇〇〇年度は三兆九千七百二十九億円となりますが、実際には九六年で三三%も削減し、九八年度にはもう二〇〇〇年度の水準も超えて、八割 以上も削減しているんです。米に至っては、九八年度からゼロであります。

 つまり、輸入の方は国貿だからと約束どおり入れる、一方では、国内助成は約束よりも何倍も早く削減していく、こういう食料政策はあるだろうか。もう一遍、もし見解があったら伺います。

 それにしても、倦太郎の怠け者珍道中さんところにあったビデオを見て知りましたけど、日本人学生が高い授業料に苦しみ奨学金も有利子が多く、無利子もあるけど結局は返さなければならない、そして、そのための助成金は増えていない状況で、留学生に対しては、現在10万人に300億円も税金を支出、しかも、30万人に増やすというから、その助成も900億円になる予定らしいだなんて、絶句です。
 増税や社会福祉削減や労働環境の悪化で低賃金化などで経済的に国民が困窮させられ、学資を工面する親の財布は苦しくなる一方であるというのに、一方で、ますますの外国人留学生(主に中国)に多額の税金が使われようとしているのを知ってショックを受けましたが、農政においても同じようなことが行われているのです。

 なんだか、悲しくなりました。

 この国の政治は知れば知るほど胸が痛くなってきます。

 ありとあらゆる政策が狂っていますね。

 このままでは、私たち国民がかわいそうです。 

 このままでは、政府によって私たちは滅ぼされると強く思います。

|

« 米兵裁判権大半を放棄 米側公文書 53年に日米政府が密約 | トップページ | 財務省は、介護も医療も歳出削減して、アフリカ援助。 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

農業」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
官僚の付け焼刃的政策とそれを追認してきた自公政権の罪は重いですね。農業分野でも。第一次産業の保護・育成の観点が足りません。
さて、私現在引っ越しの支度に大忙し、なのですが、このたびエキサイトの会員になることになりました。ブログも移転する方向です。
ヤフーには出来なかったことをやってみたいです。

投稿: かんすけ | 2008年5月20日 (火) 02時51分

かんすけさん、政府には政策など、今まで、まったくなかったのかもしれません。

リアル、バーチャルとも引っ越しとは大変ですね。
エキサイト・ブログでのご活躍を待ってます。

投稿: ふじふじ | 2008年5月20日 (火) 15時24分

にゃ〜ん。ふじふじさん、みーけです。
トラバにリンクありがとうございます。
血税の投入先を官僚は知ってか知らずか間違ってますよね。
それに盲判を押す政府は行政府の体をなしてません。
農家対策費としてウルグアイラウンド対策費6兆100億円もの巨額の金が1993年に出たんですけど農家対策、農業振興に何も使われず農業土木に使われ砂防ダムやら道の駅やら農業空港やら果ては温泉ランドなどという意味のない箱物に使われたのでした。
その巨額のお金を農家の後継者のために投資していたならば現在の後継者不足は緩和されていたと思います。
土建屋関連の政治屋が儲かり箱物に天下る官僚が笑うというまさに日本を象徴している税の使われ方ですね。
この官僚主権主義を打破するためにも政権交代は必須です。
自公は「改革改革」言いますがもう騙されないですよねぇ。

投稿: みーけ | 2008年5月20日 (火) 22時35分

みーけさん、ホントホント、官僚の税金投入先は間違っています。

というか、補助金は、いうことを聞かすためのアメとして使われているので、農業に限らず、いつもその産業を盛り下げるために使われていますよね。
ウルグアイラウンド対策費6兆100億円は、農業を廃れさせただけ。

日本の政治には、長期的なビジョンがまったくないのですが、それは、つまるところ、首根っこをアメリカに押さえられているからだと思います。

私たちの代表を国会へ送って、まず、独立しなくっちゃ。
「自公のカイカク」は、ウソばっかりで、もう沢山です。
いくらなんでももう騙されませんでしょ~。

投稿: ふじふじ | 2008年5月21日 (水) 23時47分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/223908/41257172

この記事へのトラックバック一覧です: 結局、どの政策も国内冷遇、外国優遇なのですね。:

» 選挙が続いています。(ちょっと疲れ気味。笑) [とくらBlog]
 おはようございます。ご無沙汰していました。  山口2区での衆議院議員補欠選挙が終わっても、ここ周南市では選挙が続いています。ふぅ~。  6月1日が投票日ですが、周南市議会議員選挙が行われるのです。民主党山口が公認、推薦決定している予定候補の応援に行っています。  この土、日は、炭村信義周南市議会議員(公認決定しています。)といっしょに民主党山口の広報車でまわりました。(あくまでも、民主党の広報活動です。)ずっとウグイス嬢(笑)を担当しながら走って、ところどころで、街頭に立ってお話しさせて... [続きを読む]

受信: 2008年5月20日 (火) 10時11分

« 米兵裁判権大半を放棄 米側公文書 53年に日米政府が密約 | トップページ | 財務省は、介護も医療も歳出削減して、アフリカ援助。 »