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離婚後300日規定について

 ちょっと忙しくしていまして、留守もしたりして、かなり長いお休みとなってしまいました。

 さて、久々の更新となります。

 離婚後300日規定で、生まれた子が「前夫の子」を強いられている問題について、

 6月29日(日)、離婚後300日内に出生した子のうち、半数以上が「現夫の子」とみられることが、毎日新聞の自治体調査で、わかったとの記事があった。

 実際は「現夫の子」が多いのに、離婚後300日規定が「前夫の子」を事実上強要していることを示す結果が出たとのこと。

調査は、道府県庁所在市と政令市、東京23区の計219市区が対象。離婚後300日以内に生まれた子の出生届で、「現夫の子」と主張した件数と、「前夫の 子」を納得して受け入れた件数を比べた(概数での回答を含む、調査方法は上欄参照)。東京都大田区では前夫の子に納得したケースは「ない」としたのに対し 通達で現夫としたのは4件、現夫とするため裁判手続きなどを取らなければならないのは「5件以上で10件より少ない」と回答するなど多くの自治体で現夫の 届けが上回った。

 書類上は、離婚した時点を持って、夫婦関係が解消されることになるけど、実際は夫婦関係はとっくのとんまに冷え切り、家庭内離婚とか別居をしているとかで、離婚に至るずーと前から前夫と関係しない生活を送っているのが普通ってもんだろうと思うので、離婚前300日以内に、前夫の子を妊娠するなんてことの方が、よっぽど考えにくい。

 実際、毎日の調査によっても、「離婚後300日」までに生まれた子は、「現夫の子」の方が多いと出た。

 にもかかわらず、不合理な「離婚後300日規定」が民法に定められ、「現夫の子」に「前夫の子」を強要していて、本来「現夫の子」であるのに、「現夫の子」とするには、手続きに「前夫」の協力が不可欠で、離婚した状態で協力を得るのも難しいというような困難があるという状況で手続きが行われず、年間3000人もの子供たちが無戸籍の状態に置かれてしまっている。

 こうして、無戸籍に置かれてきた女性が、結婚しても結婚届けが受理されず、子供を出産する事例があった。出生届には母親の本籍地を記載する必要があるため、出生届が受理されず、子供も無戸籍となる可能性が高かったが、話題になったおかげか、子の出生届は受理され戸籍に記載された。が、民法の「離婚後300日規定」を守れば、親子代々に渡り、無戸籍の人を作りだすということになるところだ。出産した女性は、無戸籍のため小学校には4年間しか通えなかったとのことだった。

 無戸籍者になると、行政サービスを受けられないという、当事者にとっては、切実な問題であるのに、政府は、いまだ、この問題に真正面から取り組んでいない。

 ま、こういう↓動きはあった。が、まさか、これで済ますわけにはいかないよね。

総務省:無戸籍児に住民票 市町村に通知へ

 総務省は、離婚後300日規定などにより無戸籍となった子供らに対する住民票への記載を認めるよう全国の市町村に通知する方針を固めた。これまで、無戸 籍児について住民票に記載されるケースはまれで、記載の判断も自治体まかせが実情だった。同省は来月中旬までに、住民票へ記載する判断基準を記した通知を 出す。戸籍や住民票がなかった人たちの待遇の改善につながるものとなる。

 鳩山法相は、

 離婚後300日規定をめぐり、鳩山邦夫法相は5日の参院予算委員会で、法務省通達の対象外の「離婚前妊娠」で生まれた子について「前夫の子でない ことが常識的に判断できるケースについてはもっと広く(現夫の子として)認めていい」との考えを示した。社民党の福島瑞穂党首の質問に答えた。

 法相は、規定により多くの無戸籍児がいることに関しても懸念を示した。

 とのことなんですが、これだって、考えを示して終わりじゃどうしようもない。行動しなくちゃ。

 この問題は、ただ単に「現夫の子」は「現夫の子」とありのまま事実を認めればいいだけの話で、なんら難しい問題ではない。親子関係を調べるのはDNA鑑定ができるのだから、簡単です。できることをしないでいて、子を無戸籍のままに放置していて、不利益な状態に置いておくことは、立法の不作為と言えるのではないですか。

 この「離婚後300日規定」の参考になると思ったことに、

 6月4日、「両親が結婚していないことを理由に日本国籍を認めない国籍法の規定は不合理な差別で、法の下の平等を定めた憲法14条に違反する」との最高裁大法廷(裁判長・島田仁郎長官)の判断があり、二審判決を破棄、原告全員に日本国籍を認めたことがある。

 国籍法では、日本人父外国人母の婚外子が出生後認知の場合、日本国籍を取得するためには、父母の結婚が要件とされていたが、この要件が違憲判決を受けたことで、日本人父が認知することで婚外子も日本国籍を取得できることになりました。この判決を受けて国籍法は早急に改正されることになった。

 この件では、日本人父が認知することで、外国人母の子供たちは、日本国籍を取得できることになったわけなのだから、

 「現夫」が認知することで、離婚後300日以内に生まれた子を、「現夫の子」とすればいいだけなのじゃない?DNA鑑定もいらないのじゃない?

 フィリピン女性と日本国籍を取得できることになった子供たちの明るい笑顔が思い出されます。
 「離婚後300日規定」に引っかかって、苦しんでいる女性やその子供たちにも、早く、明るく笑えるようになってもらいたいですね。

 早急に、「離婚後300日規定」は削除し、父親の認知があれば実子とするとでも変えるべきでしょう。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。また読まして貰います。

ホント困ったものですね。

「立法の不作為」というと家族制度を維持したいという議員達が自民党の部会で「俺の目の黒いうちは絶対にダメ」と夫婦別姓に反対して手を付けられないという話しは昔の言葉で恐縮ですが女権論の方々、今風だとジェンダー論ですか、に聞かされたことがあります。

家族ねぇ・・基本的には家族は明治で終わっているんでしょう。要するに家産を営むという意味ですが。
大土地所有で耕作は小作人に、都市化して殖産興業で
いわばそういう産業資本主義を生み出して、敗戦後は小規模農業奨励策をやって余剰大労働人口を大都市に集住化して、今なんか夫婦は同居しているだけでお互いが条件が合わなくなれば別居したりが当たり前なんですよね。

自民党的な資本主義的な・・自分たちがそういう構造的な変化を社会にもたらしておいて、それに対応した新しい夫婦関係というか雅俗関係というかそういうものを各自が手探りで作り出そうとすると「前夫」とか「認知」とか。それはイチャモンというか。無理論流の超保守主義というかなんでしょうね。

オットセイじゃあるまいし、じゃあ日本人母と外国人父ではどうなるのか、困っちゃいますよね。子供は。

では。

投稿: 単純な者 | 2008年7月 1日 (火) 23時00分

やはり、戦前の家長制度というか、男性社会の家族制度が、こういう形で残っているのでしょうね。こういう思想というか、家族制度のあり方自身が、本来的な夫婦のあり方をゆがめ、子どももかわいそうですよね。私はあの戸籍制度も非常に疑問をもっています。戸籍制度があるのは、日本と韓国と台湾だけのようですが、韓国と台湾は、日本の植民地時代のものをその後の支配者が引き継いでいるわけです。
こうした戸籍制度にも見られる家制度の考え方が、要するに一種の血のイデオロギーというか、それも男性の血のイデオロギーみたいなものが、まだまだ日本社会には根強く残っているのでしょう。
300日規定を考えると、結局はこうした男性血統主義的な家制度の問題と一体なのかなぁと、思っています。

投稿: struggleunioncenter | 2008年7月 2日 (水) 01時33分

こんにちは。

前文で「雅俗関係」は当然「家族関係」のタイプミスでした。すみません。

ついでと言ってはまたまたすみませんが、管理人さんのコメントにも同感です。

ご存知のように、その戸籍制度もホントは作ったとたんに資本主義の発展とその結果としての社会構造の激変化によってあっという間に住民の流動で使い物にならなくなり崩壊し住民登録制併用になって現代にも続くコストのかかる面倒くさい国民負担になっているわけなんですよね。

明治の戸長制度のイメージで今あるお父さんを権威ある存在にしているけれど、お父さん自体は事実そんな実力も精力もないし、フーフー息切れしているのが現代ですよね。大体が家族って母系的に流れていくのが
・・親族のお付き合いも・・普通なんですから。

それから今あるイメージとしての家族は敗戦後家族が崩壊している現実から立ち上がろうとして働いてマイホームでとか団地でとかで夫は勤務先に妻は専業で家庭を守りという中で経済成長期にほぼ20年間程度保たれただけですから。もうそれは神話でひとつの観念に現実的にはなっています、それに固執していると肝心の人間が不幸になるというのがこの間の例えばアキバ事件やあちこちで新聞ニュースをにぎわしている現象の一端だと思っています。

経済基盤が変わったらまた別な新しい家族・家庭が生まれてくるのが常識ですよね。それを支えるためにサポートとしての社会があり公共がある筈なんですが、そうはなろうとしない傾向があり最初に振り返りますが国会議員達って猛烈に賞味期限の切れた古くさいままなんですからね。困ったものです。

では。

投稿: 単純な者 | 2008年7月 2日 (水) 07時49分

こんにちは。この300日規定って女性だけに押し付けられるものなんですよね。男性は離婚したら1日後でも新しい妻との間に生まれた子供を自分の子に出来る。そこからして男尊女卑思考を感じます。
以前、この300日規定が取りざたされた時、自民党の誰かが出てきて「女性のモラルが問題」とかなんとかわけわかめなコメントをしてました。弁護士の女性が「行政の問題であってモラルの問題じゃないでしょう」と呆れてたのを思い出します。

投稿: うろこ | 2008年7月 2日 (水) 10時22分

わ〜い!ふじふじさん復活でなによりです。
この問題で1年前パスポートが出来ないため修学旅行に行けない女子高生のニュースがありました。
麻生外務大臣がパスポート出すことにしたのですが法務大臣が納得しないため前夫の名字にすることが前提でした。
それで泣く泣く女子高生は修学旅行に行けませんでした。
どうもこの国の政治家は自分らが儲からなければ動かなくなった気がします。庶民の人権など全く彼らには関係ないのでしょう。
他人事福田康夫は何事も「我慢してくださいよ」でお終いです。
基本的人権にかかわる問題なので通常の国であるならば法務大臣が率先して改革に当たるのが当然だと思います。
「〜〜しなければならない」ってよく政治家は言いますが「〜〜します!」と宣言して実践し結果を残すのが政治家ですよ。
腐りきった政治家を今度こそ絶対落としてやらければなりませんね。

投稿: みーけ | 2008年7月 2日 (水) 20時13分

単純な者さん、こんばんは。

そういえば、戸籍は、まず最初に戸籍筆頭人として、夫がまず最初に書かれて、その妻、その子と、書かれていくので、夫が家の代表見たいですよね。
こういう古い家制度を戸籍に残して現在に至るわけですが、国民は、この戸籍により知らず知らずのうちに、家の代表は夫という風に、また家単位で考えるように刷り込まれているような気がします。

そして、古臭い感覚の国会議員が、こうした時代遅れの制度を支持するということで、この制度のはざまに置かれた人が人権侵害を受けているというのに、改善する気もないという寒い状態であるということですね。

まず、戸籍制度自体に問題があるって気がつきました。

投稿: ふじふじ | 2008年7月 2日 (水) 20時34分

struggleunioncenterさん、こんばんは。

この戸籍制度には、男性中心の社会という思いが込められていますね。

嫡出子と非嫡出子の区別もつけられていたし、この点は改善されましたが、でも、わかるのだと思います。

どうも、この制度自体に憲法違反がありますね。

個人が尊重されていない、男女不平等と。

投稿: ふじふじ | 2008年7月 2日 (水) 20時41分

うろこさん、こんばんは。

女性だけに「離婚後300日規定」を押し付けているのは、家に夫に女性を縛るため?
そこには、女性に対する古い固定概念がありますね。

たしか、長勢元法相が、「貞操義務、性道徳の問題は考えなければいけない」と述べ、DNA鑑定で親子判定することに反対したのでしたよね。

東大出てこのレベルの低さ、人の権利をないがしろにして平気な法相には、驚きました。私も。

投稿: ふじふじ | 2008年7月 2日 (水) 20時53分

みーけさん、こんばんは。

なんだかご心配かけたようですね。
ちょっと私用で忙しかっただけなのですが、タイミングがタイミングだったので、ご心配かけました。

「離婚後300日規定」で無戸籍にして、不利益な状態にしておいて平気な政治家とは、諸物価が上がって国民が困難な時に消費税アップをたくらむ政治家と同類ですね。

やっぱり、政権交代しないと、こんな鈍感な政治をされたのでは、私たち、次から次へと困難な目にあいますね。

投稿: ふじふじ | 2008年7月 2日 (水) 20時59分

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