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農水省の減反政策に反対する!

 昨日の東京新聞「本音のコラム」は、伊藤洋一氏(住信基礎研究所主席研究員)の「富の移転」だった。

 内容の一部を紹介する。

 膨大な富の移転が起きている。石油や農産物を輸出できる国への集中だ。富を吸い取られているのは石油や穀物の輸入国、その企業や消費者だ。

 今や途上国でも石油や穀物抜きの生活は考えられない。今の石油や穀物相場の上昇は、世界全体の誰にでも否応なしに降りかかってくる税金のようなものだ。

 私は、これを読んで、「そう、そう、そういうこと!」とポンとひざを打ったしだい。

 石油と穀物なしでやっていける国は、世界広しといえどもどこにもない。我が国は、石油のほとんどと食糧の60%以上を輸入に頼っているのであって、これは、非常に危険なことと危機感を持たなければならない。このような国は、生かすも殺すも石油と穀物生産国しだいなのである。

 現在の穀物相場には、サブプライムローンや株式から引き揚げた資金が流れ込み投機の対象となり、さらに原油の天井知らずの高騰により燃料費が高騰し、輸入穀物の価格をさらに押し上げている。食糧は輸入した方が安いから、などとは言っていられないのである。天井知らずの上昇が続けば、貧困国から順番に飢え死にしていくことになる。

 なにより、食糧産地国は干ばつなどにより生産が減ってしまうと自国民を食べさせるのが優先のため輸出には回せなくなる。私たちは、ないものはいくらお金を積んでも手に入れられない。今の世界的な食糧難を見て、食糧は国ごとに「自給自足」が原則だとハッキリ自覚して、食糧自給率40%を切る我が国は、直ちに穀物など食糧自給率向上に血道を上げなければならない。

 であるのに、農水省は、人さまの食べるコメから、家畜が食べるコメへの転用を促進という、およそ考えられない愚かしい農政を行おうとしている。

飼料用米への転用促進=08年産のコメ余り抑制へ-農水省

7月3日20時2分配信 時事通信

 農水省は3日、2008年産の主食用米の一部を飼料用米などに転用して販売するよう農家への働き掛けを強める方針を決めた。作付け削減面積が目標の約 10万ヘクタールの3~7割程度にとどまり、大量のコメ余りが生じる可能性が浮上。同省は「(今後の)状況によっては価格が低下する」(白須敏朗事務次 官)とみており、米価への影響を最小限に抑えたい考えだ。
 農家の販売価格は、主食用米が1キロ当たり約240円、飼料用米は同約40円で、200円前後の差がある。しかし、従来の転作奨励金「産地づくり交付 金」や今年度限りの緊急一時金制度(総額500億円)の活用次第では、飼料用米を実質的に140円程度で販売できるため、同省は一定規模の転用を見込んで いる。

 高騰する小麦の輸入を減らして、国民にコメを食べるようすすめれば、日本の食糧自給率は上がるし、小麦大量消費国の日本が小麦輸入を減らすことで、小麦の高騰も冷やすことができるだろうし、食糧難の国に回せる小麦が増えるというものだ。

 日本は、減反などしている場合ではない。増産に励み、穀類はコメで賄い、小麦輸入を減らしていきくべきだと考える。コメでパンもできるのだから。

 もし、このまま食糧を輸入し続ければ、輸出国へ富が吸い取られていく一方となるが、国内で農業を振興すれば、農産物もお金も国内で回り、国内が潤う。そして、国民は飢える心配がない。

 ブッシュ大統領は、農産物を日本に買わせて、食糧自給率を下げさせておきながら、アメリカ農民の前で次のように演説した。 

「食糧を自給できない国を想像できるか。そんな国は、国際的な圧力と危険にさらされている国だ。食糧自給は国家安全保障の問題であり、アメリカ国民の健康を守るために輸入食品に頼らなくてよいのは、何とありがたいことか」

 アメリカの言いなりに農政を破壊して自給率を下げてきた政府は、このように言われてどう思うのか。MA米の押し付け、BSE牛肉月齢緩和は、どういう意味なのか、考えているのだろうか。

 農水省のコメ減反政策は、ブッシュにバカにされるほど、まったく間違っている。

 家畜が食べるコメは、今までに減反してきた農地に作つけし、家畜の食糧も賄えばいいと考える。ま、いったん、放置した水田は元へ戻すことは難しいとのことだから、植えるのはコメでなくても、家畜が食べられるものなら何でもいいではないの。全国にある耕作放棄地をうまく活用すれば、家畜用の飼料、そしてバイオ燃料も作れるかもしれない。

 そうすれば、人だけでなく家畜の食糧も燃料も自給自足に多少なりとも近づくことになる。

 そして、こうした農業従事者が、一時的にではなく持続的に十分食べていけるように政策が打ち出されなければ、農業の振興はあり得ないので、そちらに補助金を潤沢に使わなくてはならないと考える。

 

 国民を飢え死にさせないように政策を行うこと、それが、国民への安全保障であり、政府の重要な仕事というもの。

 日本政府は、莫大な税金を使って武器をそろえることが安全保障だと思っているようだが、石油と食糧がなければ、武器は使うこともできないし、だいいち、石油と食糧を絶てば、武器で攻めるまでもなく滅ぼせる状態なのだから、防衛費は全くの税金の無駄遣いと言える。

 防衛費の予算を農政に回すべし。そうすれば、安全保障はぐっと高まる。

 それから、米作農家が、今年度限りの緊急一時金制度(総額500億円)に引っかかって、今年度限り、飼料用米を実質的に1キロ当たり140円程度で販売できたとしても、来年度からは、約40円の販売になる恐れが大。

 こうやって、補助金という餌をゴキブリホイホイに仕掛けては、たくさん引っかかったところで、補助金は打ち切り、ポイっと捨てるというのは、医療や地方でよく見られた政府の手口で、そのせいで医療も地方も崩壊寸前となった。農家もこのミノマエにならないでもらいたい。

政府の言うとおりにしていると、馬鹿を見る。

 補助金につられて、キロ当たり40円の飼料米へ転作した農家は、補助金を切られたのちは、潰れるしかない。お気をつけください。福島県の方、素直に国の政策に乗っかろうとしていますが、大丈夫じゃありませんよ。

福島県、減反の単独助成拡充へ 飼料転換促す



 千葉県は、↓と、自分で思考したまっとうな対応をしている。

コメ生産調整:県と国との対立激化 知事反発、「転作目標は不条理」 /千葉

 

 農水省は、減反政策を推し進めようとして農家に飴と鞭を振るっているが、これでコメ農家がつぶされていくようだと、私たちがより危険な状態に置かれる。

 国民が一丸となって、政府の減反政策を阻止し、食糧自給率を向上させる政策をとらせなければならない。

 そうでなければ、一部多国籍企業を除いて、国民の大多数は、石油と食糧で家計が圧迫され、生活は苦しくなるばかり、貧乏になっていく一方でしょう。

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コメント

こんにちは。

大都会の住民は国の農業政策には無関心だと思います。非難は出来ません。日々のスピードアップした仕事と生活に追いつめられ続けているのですから。
しかし農業政策には無視できない蜘蛛の糸が張り巡らされているということなんでしょうね。

親戚の零細農家では跡継ぎが居らずほとんど廃業同様ですが、それでも毎月の減反補助金が収入としてあります。ところがそれと同額が今では耕していない田圃の脇の耕作用水路を管理する団体にその使用料として払い出されるという何とも妙なことになっているのですよ。勿論その団体の上の方には官僚の天下り先になっているのです。

ですから、管理人さんの今日の論説にはうむうむと同じく膝を叩いてしまいましたよ。

農業政策だけではありません。日本の官僚政治の本質は全て米国の思うがままに動かされて、米国の農作物・工業製品・住宅材木資材などの輸入を広げ確保するためではありませんか。

お話しに出ていた巨額の軍備費も国民の財源を米国の軍需産業に差し出すため、少なくとも冷戦終結後は自衛隊の存在意味はその為の武器装備品などを購入する梃子として位置づけられていると言っても過言ではないのでしょう。

北朝鮮との米国との曖昧なままの外交交渉もひとつには、その脅威論を成り立たせて、だからミサイルも何もかもが必要なんだということを言いたいためなんでしょうね。

グアムへの米軍の戦略的配置転換の関連した意味に、その辺を見ておこうと思っています。自民党や民主党にも外交・国防で何らかの主張を飾り立てている議員たちも居ます。また秋山某なども居ます。何とも笑止千万な存在でしょうか。

では。

投稿: 単純な者 | 2008年7月 6日 (日) 16時22分

諫早干拓の水門を開けよとの裁判がでましたが、果たしてどうなるのでしょうか?
国は裁判所の判決に耳を貸さないようです。さて、国は減反政策をして、当然休耕田を作りながら、その一方で諫早干拓で農地を増やしていながら、その一方で外国米を買っています。
この一貫しない国の狙いはなんでしょう。
少なくとも国民のことは考えていないような気がするのですが。

投稿: カーク | 2008年7月 6日 (日) 20時15分

単純な者さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

農水省は、というかどの省も同じと思いますが、戦後60年も政権交代なくきた弊害でしょうね、天下りと民間の利権がトグロを巻いているという感じですね。

国民は、皆さん働くのに忙しく、政治のことを考える暇もなく、しかも、食料に関しては、輸入にしろ有り余っている状態ですから、危機感を感じることができません。

しかしながら、食料自給率40%を切って、実質はもっと下回る2?%ぐらいといわれていますが、そういう状態でいる限り、ある日突然、食糧が手に入らないという危機に絶対に陥ります。

だから、食料は自給自足するように政策を実行しなければいけないのですが、およそ、明後日向いた政策しかできないのは、米国の要求に言いなりということと天下りと利権のせいということで、

これを断ち切るには、政権交代しかないですね。

投稿: ふじふじ | 2008年7月 6日 (日) 22時03分

カークさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

諫早干拓事業では、ムツゴロウを皆殺しにして、自然破壊をして、農地を作りました。

その農地は、減反政策により、減らす政策をしているにもかかわらず。

MA米も買わされています。

こうした、政策の一貫性の無さは、単純な者さんのコメントにあるように、天下り利権や農地開発利権やそして、なんにしろ米国の要求に屈し続けていることで、起きています。

政府が、米国から独立していないことが、まず一番の原因でしょう。そこから、道理の通らないことが次々と起きているのだと思います。

日本が、米国から独立することがまず大事と考えますが、それには、政権交代が必要と、やっぱりなりますね。

投稿: ふじふじ | 2008年7月 6日 (日) 22時13分

農家は自民党の票のために食い物にされた揚げ句補助金と無秩序な政策によりやる気を削がれ後継者不足に至ってます。
ところがイオンことジャスコが秋田の水田を借り切って約1000トン委託生産するんです。
農業の諸問題は農協が生産と流通と金融をひとりで握り続けていることにあると常々思っていたので政府政策と常に戦ってきたイオンが始めることにすごい期待を抱いております。

投稿: みーけ | 2008年7月 7日 (月) 23時23分

みーけさん、こんにちは。

自民党の政策は、耕すのをやめさせることに補助金を使うという、後ろ向きなものだったから、やる気なくしますよね。
しかも、農家への補助金は自民党の票田としてばら撒かれたもので、どこをどう見てもおかしな具合です。

農業の問題は、農協の問題もあるのかもしれないですが、それも、国の政策がからんでいるのじゃないでしょうか。

私は、農業が会社組織になるのは厭ですが、イオンが農家に委託生産なら、いいと思います。

でも、これも、農家がイオンに買いたたかれてという事態にならないとも限らないので、注意が必要かとは思います。

ま、農業に関しては、政府が、農家を保護するということが絶対に必要なのです。食の安全保障は、独立国にとって欠かせないものですから。

投稿: ふじふじ | 2008年7月 8日 (火) 16時30分

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