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ドーハ・ラウンド農業の貿易自由化受け入れは、食料自給の放棄=富の流出

 WTOドーハ・ラウンドについて、struggleunioncenterさんから、コメントをいただきました。

 日本政府が一見抵抗しているようにも報道されていますが、しかしよく見ると、この合意内容は、今日本政府が進めようとしている農業政策の大転換と基本的には一致しているので、細かい点での交渉はあったとしても、最初から合意が目に見えています。
 いずれにしても、政府は今の日本の一部の大経営農家だけを残し、その人たちだけに援助金などの手厚い保護を加え、大多数の小農はリストラし、足りない作物は海外に資本進出しても確保するという方向になっています。

<以下省略>

 こう言われれば、まったく、その通りだと思う。 

 思い出してみましょう。

 若林農水相は、現地入りするなり、「重要品目」を10%から8%死守に下方修正し、甘利経産相は、「農業交渉の結果は日本国内に痛みをもたらす」「鉱工業やサービス分野でその痛みを十分に相殺できなければ、ラウンドの成果は国内で評価されない」と言ったのでした。

 この二人の言動が、どう妥結するつもりかを表していました。

 だいたい若林農水相の顔を見たら、厳しい交渉に臨む意気込みなどみじん感じられない。こんな緊張感のない顔は見たことがないぐらいです。

 「重要品目」全農産品の4%は、既定路線で、おそらく、2%は上乗せしてやると恩着せがましくされて最終的に6%で、日本は、ありがたく合意させてもらうというシナリオか。

 農家の方、おそらく今まで自民党支持で来られたと思いますが、その自民党に、息の根を止められることになりますね。この合意で、農産物の自由化が一気に押し寄せてくれば、小農家は存続不可能ではないだろうか。だだでさえ、高齢化して、経済的にも疲弊している農家が、存続できるのは、あと数年だろうとの推測があるほどです。ここで外国農産物との競争も加わることで、さらに農家がなくなっていく速度が速くなっていくだろうと思います。また、国内農家が潰れてなくなってしまうまでは、輸入農産物は安価に買えるのだろうとも思います。

 国内農家がつぶれ、輸入食料品が国内シェアのほとんどを占めるようになったとき、産地国の飢饉などをきっかけにして、どういうことが起きるか、考えてみてください。ぞっとしませんか?

 今日の東京新聞に、「日本の所得流出額 原油高で17兆円増」というのがありました。記事内容は下へ貼り付けました。

 原油は輸入するしかない日本ですが、原油の価格をあげられるだけで、私たちがこつこつと働いて築いた富は、いとも簡単に海外へ流出してしまうということです。

 食料自給率を失うと、私たちは食べなくては生きていけないですから、この原油と同じことが、食料に関しても起きるようになります。私たちの資産は、食料輸出国へと吸い上げられることになるのです。原油だけではなく、食糧でも富が流出することになります。

 いくら工業製品を汗水たらして作り富を得たとしても、エネルギーと食料確保に富は吸い取られて、働けど働けど貧乏になっていくばかりと思いますよね。

 日本から中東産油国などへの二〇〇八年度の所得流出額が前年度と比べ約十七兆円増える見通しであることが、日本総合研究所の推計で二十六日、分かった。

 所得流出額は、原材料などの輸入価格が上昇した分、海外に移転するお金。原油高や鉄鉱石、レアメタル(希少金属)など資源価格が高騰し、国内企業などが海外から資材を調達するための支払いが膨らんだ。

 十七兆円は国の一般会計予算の約二割に匹敵し、国民が稼いだ巨額マネーが車のガソリン代や漁船の燃料代などを経由して海外に流れ出ている形だ。輸出が頭打ちの中、資源輸入国の日本は「世界最大の所得流出国」(内閣府)になっている。

 日本総研の松村秀樹主任研究員は「現在の原油価格の水準が続けば、増加額は十七兆円を超え、日本経済に与えるマイナスの影響は甚大だ」と話している。

 日本総研は、日本の〇八年度平均の原油輸入価格を一バレル=一二一ドルで計算。流出増加額の約十七兆円のうち企業部門が約十四兆円、家計部門が約三兆円を支払う見込みという。


 資源高を背景に世界の富の分布が大きく変化している。内閣府が試算したところ、日本の〇七年の所得流出額は二〇〇〇年との比較で千九百六十五億ドル(約二十一兆円)増加し、世界最大の流出国となった。

 農業のノウハウを持った既存農家を大切にして、食糧自給率を上げていくことが、国民の命や資産を守ることになり、日本の将来にとって欠かせないのに、およそ反対向いている政府です。

 やっぱり、政権交代から始めるしかないってことかと思いますが、それにしても、こんな政権にまだ政治を持たれていることは、国民にとって大損というか、命の危険を感じます。

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