「金融安定化法案」は、ルールの独裁化。
一度下院で否決され、上院可決のち下院でも可決され成立した「金融安定化法案」は、米財務省によるルールの独裁化の危険性があるとのこと。
昨日(5日)付、東京新聞朝刊、「本音のコラム」で、堤未果さんは、「金融安定化法案」の中に、
「財務省が救済の実施を委託する金融機関には既存の法規制は無効、議会による監視と精査及び実施後の財務省訴追も禁止」
の一行があるとのことで、ルールそのものが独裁化される危険が見え隠れする、と書いている。
これを読むと、なるほど、「財務省が救済の実施を委託する金融機関は、財務省の意向にのみ従えということと、しかも、実施後財務省が失敗しても責任を追及するな」と言っているのと同じなので、これだと、財務省の独裁を認めるものでしかない。ルールが財務省に独裁されてしまう。
米国民は、「金融安定化法案」で、利益を独占してきた連中を税金で救済することに怒り狂い、メールや電話攻撃を加えた。下院ではそれを受けていったんは否決したが再可決で成立させたが、「金融安定化法案」は、使ったら、財務省の言いなりを承諾することになり、誰も文句すらいえなくなる法案だった。
堤未果さんは、
9.11直後、テロの恐怖に国民が飲まれる間に愛国法などが通過。
したことを例に挙げ、米国民が、米国財政破綻による世界大恐慌の不安にのまれている今、「金融安定化法案」を可決したことは、同じ過ちを繰り返すことになると指摘している。
米国政府と米国民の間に高い壁が築かれつつあるということだと思う。支配者層と被支配者層という感じで。映画で見た沈没した豪華客船タイタニックには、豪華絢爛な一等客室とカギがかけられて出入り禁止になっている三等客室があったが、このタイタニックよろしく、米政府は、一等客室に避難、一般国民は三等客室へ閉じ込めて鍵をかけたという感じなのではないだろうか。
米政府は暴動に備え陸軍部隊を配置したという。
これでは、国民の幸せは遠のくばかりだと思う。
未果さんは、
人間にとり幸せとは何か、国が守るべきものは何か、そう問いかけゲームを降りる人々の世界的連帯が真の救済になる。
と指摘しているが、その通りでありましょう。どの国でも、国民にとって、自国政府が一番の敵ってことのような。他国がどうとかいう前に、それぞれの国民が自国政府を何とかしないとダメですね。
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コメント
とにかく競争原理を徹底化させる新自由主義の考えからいえば、つぶれた金融機関はつぶれるのが当然のはず。実際に、この新自由主義のもとで職を失い、食べられなくなり、路上生活や死に追い込まれた無数の貧困層が生まれている。しかし、彼らは自己責任。「負け組」として当然の報い。しかし大資本は違う。つぶれそうになっても、国が手厚く助けてくれる、しかも住民の血税で。
こんなでたらめあるでしょうか! 暴動が起きても不思議ではない。そして日本もそうなろうとしています。
この点ではふじふじさんと私は意見が違うと思いますが、私は民主党も似たものだと思っているし、彼らの政策でも今の経済状況が解決するとは思っていません。
問題は、世界の、そして日本の経済システムのあり方だと思っています。
そのために、それぞれの国の労働者や貧困者が、それぞれの国の政府と闘わなければならないと思います。
投稿: struggleunioncenter | 2008年10月 7日 (火) 01時38分
struggleunioncenterさん、
企業と労働者は持ちつ持たれつでお互いに共存するべきものですね。
それを新自由主義にして、企業と労働者を分断してしまいました。
そうした企業が潰れるなら、国民が助ける必要など微塵もないですね。しかしながら、この企業がつぶれることで、労働者もまた被害にあうことはあうのじゃないかと思います。
ここは、企業を救済するにしても国民の方を向いた救済が行われなくてはいけないだろうと思うわけですが、米政府はもっと国民と企業を遮断する方向へと持っていくようです。
これでは、国民は幸せにならず、政府や企業と対立したままになります。こんな政府は倒すしかないだろうと思うのは私も同じです。
政府や企業と労働者が共存共栄できる社会にするべきですね。日本の終身雇用制はいい制度だったのじゃないでしょうか。
投稿: ふじふじ | 2008年10月 7日 (火) 17時32分
堤未果さんのコラム毎週勉強になるので楽しみに読んでいます。金融安定化法案の中身までつっこんでここまで問題提起した報道はありませんね。住宅バブルが始めたら国民の血税使って救済して、次は石油バブルを起こそうとしているブッシュは全く懲りていませんね。ですがひそかに次の市場を刺激しているブッシュの行動もこの記事を読むまで知りませんでした。
結局新自由主義はそれで効率良く儲かる富裕層によって今後も推し進められる気がします。それを止めるのは堤さんが言うように、共生社会を望みゲームを降りる市民の連携なのだと本当に同感です。
日本が壊される前に何とかしなければ!と思います。
投稿: けんたろう | 2008年10月 8日 (水) 22時38分
けんたろうさん、
「本音のコラム」で教えられたことは多いですが、特に、堤未果さんのコラムは、私たちがなかなか知りえないものが多く貴重です。私もいつも拝読しています。
新自由主義を操っている連中が、住宅ゲームが破たんしたので、次のゲームへと人々をいざなおうとしているのには、恐怖を感じます。そして、そのたびに、政府と国民との間には深い溝ができていく…。
国民の幸せに全く基づかない政治が行われていることに、まず市民自身が早く気づいて、そして、終わらせるためには、市民の連帯が必要です。
昨今は、マスコミがノーベル賞に浮かれ、危機を隠そうとしているのではないかと思うけど、多くの貴重な情報が知らされないでいることだと思います。こうした情報も草の根から広げ、そして、運動を盛り上げるしかないですよね。市民が盛り上がってくると、マスコミも取り上げるようにならざるを得ないですから。
ホント、日本も危機的状況です。次々と政府の詐欺、犯罪が明るみに出てきたというのに全然、市民運動は盛り上がる気配もないので、このままどんどん悪くなるにまかせてしまいそうでいやな感じです。
投稿: ふじふじ | 2008年10月 9日 (木) 08時11分
古い記事へのコメントを失礼します。
既にご存知かとは思いますが、「郵政民(?)営化」について阿修羅さんで、2007年10月の貴殿の記事が紹介されていましたので、お知らせいたします。
http://www.asyura2.com/08/bd54/msg/298.html
このURLの最初のリンク先を御覧戴くと、貴殿の過去記事よりも物凄いことが記載されていることが解りますので、是非とも御覧ください。
投稿: | 2008年10月13日 (月) 10時44分