官僚出身は、官僚支配を打ち破れないのだろうか?
官僚出身は、官僚支配を打ち破れないのだろうか?
私が、官僚支配の弊害を真剣に考えるきっかけになったのは、宮本政於(まさお)著「お役所の掟」「お役所のご法度」を読んでからだ。宮本氏は、厚生省官僚として現役の時に、たった一人でお役所の不合理と闘かう様子を赤裸々に書いた。
これを読んで、「官僚支配」の深刻さに気づき、「日本の政治改革は、官僚支配を終わらせることから。」 を書いたのだけど、書いたのが今年の8月4日だから、「官僚支配」の深刻さに気付いてから、まだ、2カ月ほどにしかなっていないのね。
その後、金子仁洋著「官僚支配」と「政官攻防史」を読んで、いよいよ「官僚支配」に危機感を持つことになるが、この金子仁洋氏も元警察官僚である。
また、元外務官僚の天木直人氏の今日のエントリ「民主党の山口壮議員は平和外交を託す事のできるこの国のリーダーになれるか」で、キャリア外交官出身で民主党「次の影の内閣」外務大臣候補という山口壮氏の言葉が紹介されている。サンデー毎日(10・19号)誌上からとのこと。引用させてもらいます。
「・・・(給油活動の対象である)アフガン情勢が悪化する中、戦略を誤っている米国の言うままに『テロとの戦い』を大義名分に掲げる麻生首相は完全に間違っています・・・
アフガン問題の根本には、米国の中東政策の失敗があるのに、麻生首相や自民党にはその認識が著しく欠けています。アフガン攻撃の理由とされた2001 年9月の米同時多発テロは、米国がパレスチナ問題などへの対応をめぐり、世界中のイスラム教徒を敵にしたため起きてしまった。正しい世界観の持ち主なら、 米国自身にも原因がある側面に気付くはずです・・・
小泉純一郎元首相は『対米関係さえ良ければ日本の安全保障は大丈夫』とうそぶいたが、そんな考えはあまりに幼稚です・・・
米経済に変調をもたらした根本原因は、アフガニスタンとイラクで垂れ流す巨額の戦費です。毎日6000億円から1兆円と報道されていますが、75兆円の金融安定化法案に比べ、いかに途方もない金額であることか・・・
麻生首相が志向する”御用聞き”外交では日米双方の国益は損なわれる一方です・・・
米国は中東情勢だけで手いっぱいで、北朝鮮との二正面作戦など無理。明らかに北への譲歩に動いています。米国に頼っていれば大丈夫という”刷り込み”は とっくに破綻している。『給油は安上がりな国際貢献』という人もいるが、そんな志の低い理屈は捨て、アフガン問題の根本解決に英知を傾けるべきです・・・
悪化するアフガンやイラクの実情を直視すれば、力によるテロ解決の限界が浮き彫りになります・・・誤爆、誤射等が外国軍隊への敵視を招く中で、給油の選 択では軍事優先のやり方を追認してしまう・・・”戦争をつくる”のではなく”平和をつくる”ことでしかテロはなくならない。自民党は”戦争の党”であり、 民主党こそ”平和の党”なのです・・・」
ここに出てきた方々は、すべて現役とか元官僚である。官僚としてじかに政治に触れているうちに、政治のありように疑問を持ち政治家となって日本をよくしようと志をもつものが出てくることはあり得ることだし、喜ばしいことだと思う。
元官僚というのが、問題なのではなく、その元官僚がどういった志を持って政治家になろうとしているかが問われることだと思う。
官僚支配を打ち破るのに、官僚組織に詳しい官僚自らが打ち破っていくというのは大いにありですよ。官僚のために政治家になる官僚はいるので、見極めが必要ですが。
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コメント
官僚が悪いのではなく、悪い官僚と良い官僚がいて、悪い官僚が幅を利かせ過ぎている、ということですよね、当然。(ちょうど10月14日の天木直人氏のブログに、悪い官僚と良い官僚が出てきます)
同様に、政治家が悪いのではなく、良い政治家もいるにはいるけど、悪い政治家があまりにも多いから「政治家は悪い」と言ってほぼ正解という現状。
それでも、表現の微妙な所に注意しないと建設的な考え方ができなくなると考えます。
例えば「官僚支配」と言う時、悪いのは「支配」の方なんだけど、どうも官僚全てが悪いような印象も同時に与えてしまう。これは問題だと思います。
言いやすい・把握しやすいというのは分かるんですが、キャッチフレーズ化してしまうと「官から民へ」の時のように内容が曖昧になって、空騒ぎの内にとんでもない改変がされてしまう危険が出てきます。
「官僚機構による支配」と言えば、システムに問題があるんだなということが見えて、空騒ぎを防ぎより建設的な議論に結びつくと考えます。
投稿: ホタル | 2008年10月15日 (水) 00時41分
ホタルさん、
あまりややこしく考えないほうがいいでしょう。
「後期高齢者医療制度」という官僚の出してくる法案を考えたとき、いい官僚なんて感じないでしょ?このような法案を出してくる官僚そのものが非難されて当然です。
最近出てくる法案はすべて棄民法案ですが、これでいい官僚を感じますか?考えているのは官僚なのだから、官僚が非難されて当然です。
そこで、官僚自身から改革しようとする運動が起きてくればいいんですけどね。
投稿: ふじふじ | 2008年10月15日 (水) 16時30分